とにかく予定していたイベントのキャンセルが続いた夏休み。 先週末は最初で最後の夏休みで箱根へ行きました。とにかくゆっくりのんびりしようと、読書目的で4冊(総重量1.4kg)を持っていくも2冊を3分の1ずつくらいしか読めず、娘のキラキラお仕事図鑑を読んだ時間の方が長かったです。(想定内でしたが…)
うち1冊が
「文」とは何か 愉しい日本語文法のはなし / 橋本陽介著
日本語文法の話ですが、英語との比較も多く英語学習者にもオススメしたい1冊。文法を学ぶ際の参考になります。興味深く最後まで読了しました。文法の話が出ると必ず同時に出るのが、
文法を気にしていたら話せないのでは?
ということ。
確かにそうなのですが、文法はルールなので完全に無視していてはいつまで経ってもきちんと話せないし理解できません。
レッスンでも「日本語の勉強になる!」と生徒さんに言われるほど、日本語と比較して話をすることも多いです。文の構成を理解するには結局文法は必要で、応用するにも基礎文法は外せない。そして会話もその文法を用いて聞こえた文章が聞こえてくるので分からないと聞き取れず、聞き取れた単語から「予測」することになってしまいます。ごく簡単なコミュニケーションであればそれで良いかと思いますが、いつまで経っても「なんとなく」わかる、「なんとなく」のコミュニケーションから先に進めなくなってしまいます…
以下は文章を訳してもらう際、中級くらいまでの方によく見られるケースです。
* 単語の「品詞」を聞かれて「主語」と答えてしまう
* 目的語(〜を、〜に)であってもその単語が「人」だったら、雰囲気で「は、〜が」と主語のように訳してしまう
* 主語(〜は、〜が)なのに単語がモノだと「〜の」と訳してしまう
* 受け身形でも主語が人だと、「される(されている)」ではなく「する(している)」と訳してしまう
これだけ書くとよく分からないし、問題ないのではと思うかもしれませんが、文章を理解する際に「てにをは」をなんとなく入れて、適当に雰囲気でざっくりと訳してしまうケースが多々見られます。この辺りをしっかりと理解して訳せているか、が上級の方との違いでもあり、できている方はやはりTOEICもしっかりと900近い点数が出てきています。
もちろん簡単な文章であれば単語から推測して、多少助詞(てにをは等)を間違えても意味は大きく変わりませんが、複雑になってくると一体英文を読んでも何を言っているのか分からなくなってきてしまいます。文章でも分からないものが、台本のない会話だけを耳だけで聞いて、やはり正しく理解することはできないのは分かるかと思います。
そんなこともありレッスンでは、中学レベルの文法をすべてやり直している時から、シンプルな短い文章であっても、しっかりと文の構成を意識した訳のトレーニングをしています。キレイな日本語を作ることが目的ではなく、しっかりと意味をとっていくことを目的とした訳出です。結局リスニング力アップにもつながっています。
そんな中今月も新たに2名の方が受講から丸3年を迎えられました!
お2人とも、ネイティブのニュース記事も初見でほぼ止まることなく頭から意味のまとまり毎にしっかりと訳出ができています。本当に毎回のトレーニングの積み重ね、長文も量をこなして慣れていただいた、に尽きると思います。
またうちお一人には、TOEICのリスニング問題 (part3) に初めて「初見」でチャレンジしていただきましたが内容もしっかり取れて問題も全て正解!これまでの様子を見ていると当然の結果でしたが、理解力はリスニング力にも直結しますね!
文法、会話、単語、そして読むこと(精読、多読)はすべて関係していますし、一緒にからめながら学んでいくと必ず上達します! これから涼しくなってきますし、文法を後回しにしていた方はぜひ取り組んでみてくださいね。
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